「お疲れ様です/でした」はドイツ語でなんという?

最終更新: 10月9日

今回は「お疲れ様です」「お疲れ様でした」のドイツ語対訳の例をご紹介します。

「お疲れ様です」「お疲れ様でした」も「よろしくお願いします」同様いろんな場面で、いろんなニュアンスで使われるため、1対1のドイツ語訳はありません。状況や込められているニュアンスによって違ったドイツ語訳を当てる必要があります。


1)あいさつとしての「お疲れ様です」

これは普通のドイツ語のあいさつをあてるべきでしょうね。

時間帯に応じて

Guten Morgen!

Guten Tag!

Guten Abend!

です。


2)いろいろ忙しくて大変だ(または大変だった)と話した人に対して同情・共感を込めて。

Sie haben ja richtig was zu tun! 本当にすることがたくさんあるのですね!

Sie haben ja richtig was zu tun gehabt! 本当にすることがたくさんあったのですね!

以下の言い回しは、ニュアンスとして「大変ですね」という同情の気持ちが強いです。

Du / Sie Armer!(男性に対して) 「かわいそうに」という同情が込められています。

Du / Sie Arme!(女性に対して) 同上

Es tut mir leid, das zu hören. 言葉通りには「それを聞くのは遺憾です」。

Ich bedauere dich / Sie! あなたを気の毒に思います

Ich beneide dich / Sie nicht! あなたをうらやましいとは思いません。


3)会社などで帰る時に残っている人たちに言う「お疲れさまです。お先に失礼します」

ドイツでは基本的に自分の仕事を終えたらさっさと帰るのが普通なので、帰るときは実にあっさりと

Ich bin weg, tschüüüss! (もう帰ります。じゃあね!)

Tschüss, bis morgen!(じゃあ、また明日!)

Schönen Feierabend! (素敵な終業後の時間を!)

などと言ってあっという間に消えます。

でも、先に帰ってしまうことにある種の申し訳なさを感じる状況というのがドイツ人にもなくはないです。例えばメッセのブースをみんなで作っていて、今日中に終わらせないといけないのに自分は時間だから失礼しないといけないとか、そういうまさにチームで1つのことに取り組んでいる状況で自分だけ抜ける場合だと、ドイツ人でも申し訳なさそうに断ってから帰ります。

Tut mir leid, aber ich muss jetzt weg! ごめんなさい。だけどもう行かなきゃいけないの。

Tut mir leid, dass ich euch mit so viel Arbeit zurücklasse, aber ich muss jetzt gehen. こんなに仕事残っているのに申し訳ないけど、もう行かなきゃいけないの。

あるいはもうちょっと軽く、

Sorry, ich muss jetzt weg. Frohes Schaffen noch! ごめんね、もう行かないと。(あとはあなたたちで)頑張ってね!

とも言えます。

もちろん帰る時間はあらかじめ上司に知らせて、了解を取ってあることが前提です。同僚の人たちにも先に帰る時間を知らせておくと帰る時になって「なんだよ」と不快に思われずに済みます。

とにかくこのようなチームワークの状況でない限りは、Tschüss や、Schönen Feierabend や、やや堅苦しく Auf Wiedersehen などの別れのあいさつを言って帰ります。


4)会社などで先に帰る人に、または解散時に言う「お疲れ様でした」

対等な立場の同僚に対して単なる挨拶として言うのであれば、2)同様あっさりと、

Tschüss, bis morgen!

Auf Wiedersehen!

Schönen Feierabend! (素敵な終業後の時間を!)

と言うのが適切でしょう。あいさつですので相手の言ったことをミラーリングするのが基本です。つまり、Tschüss と言われたら Tschüss と返し、(Auf) Wiedersehen! と言われたら、(Auf) Wiedersehen! と返します。Schönen Feierabend!(素敵な終業後の時間を!)の場合だけ、Danke, gleichfalls! や Ebenso! や Auch so! で返します。

他にもバリエーションがありますが、詳しくは「Abschiedsgrüße 別れのあいさつ」で紹介してありますので、良ければそちらをご覧になってみてください。


もしあなたが上の立場で、部下や臨時の助っ人で来てくれた人に帰り際に感謝の気持ちを込めて「お疲れ様でした」と言うのであれば、

Danke für Ihren Einsatz heute! Schönen Feierabend! Ruhen Sie sich gut aus! 今日は仕事入ってくれてありがとう。素敵な終業後の時間を!ゆっくり休んでください。

Vielen Dank für Ihren Einsatz! Ruhen Sie sich gut aus! 仕事入ってくれて(または仕事頑張ってくれて)ありがとう。ゆっくり休んでください。

のように言えます。言葉通りに日本語訳を当てましたが、Vielen Dank für Ihren Einsatz! はまさしく仕事を感謝する意味の「お疲れ様でした」に相当します。

これはチームで仕事をしていて、解散する時に連帯意識を高める別れの挨拶としても使えます。

今日は解散するけれど、明日もまた頑張りましょうと言い添えるのであれば、

Vielen Dank für Ihren/euren tollen Einsatz! (Dank Ihrer/eurer tollen Arbeit haben wir heute Riesenfortschritte gemacht.) Machen wir morgen so weiter. Schönen Feierabend!  いい仕事してくれてお疲れ様でした。(あなたたちの素晴らしい働きで今日は凄く進みました。)明日も頑張りましょう。素敵な終業後の時間を!

のように言えます。

für Ihren tollen Einsatz は für Ihren super Einsatz や für Ihren prima Einsatz または für Ihre tolle Arbeit などと言い換えることも可能です。ただし、Vielen Dank für Ihre Arbeit! と tolle なしに言うのはあまりお勧めしません。うまく言えませんが、「とりあえず仕事してくれてありがとう」みたいな、あまり仕事の評価をしていないニュアンスがあります。Einsatz の場合は Arbeit と違ってそれだけで「力の投入」つまり「尽力」を表しているので、tollen がなくても十分に働きを認めていることを表現できます。tollen をつければ「本当によく頑張ってくれた」というニュアンスが込められます。


Vielen Dank für Ihr/euer tolles Engagement!

と Engagement 「尽力」を使うこともできます。Engagement はフランス語風発音で「アンガジュマーン」「ア」と「マ」は鼻にかけて「オ」や「モ」に近づけるように発音します。

成し遂げた結果の方に重点を置くのであれば、

Vielen Dank für Ihre/eure tolle Leistung!

と言えます。これはどちらかというと、プロジェクトが終了して解散する時など、結果が出てる時に言う方が適切です。もちろん中途段階でもそれまでの成果がある程度見えているのであれば、その中間結果に対してこのように言うことも可能です。結果が見えてなければ上述の Einsatz や Engagement または gute / tolle Arbeit を使うのが適切です。

形容詞の toll は echt toll, wirklich toll, supertoll などのようにさらに強調することもできますが、災害時の消防団や技術支援隊の隊員たちの体力の限界に迫るまたはそれを超えるような例外的な尽力でもない限り大袈裟な印象を与えて、かえってわざとらしくなるおそれもあるので、多用はしない方がいいと思います。


5)退職する人に言う「(今まで)お疲れ様でした」

この場合は

Vielen Dank für die gute Zusammenarbeit! 一緒にいい仕事をしてもらってありがとうございました

Vielen Dank für Ihr / dein bisheriges Engagement! これまでのご尽力ありがとうございました

が相応しいです。

もちろん、具体的にその人の功績を讃えたり、今後の人生によいことがあるように願うことも忘れてはいけません。全体として、

Vielen Dank für Ihr bisheriges Engagement! Ohne Sie wäre XYZ gar nicht möglich gewesesn. Wir bedauern sehr, dass Sie uns nun verlassen. Aber wir wünschen Ihnen alles Gute für Ihren wohlverdienten Ruhestand! (これまでのご尽力ありがとうございました。あなたがいなければ XYZ はできなかったでしょう。退社されてしまうのは大変残念ですが、(当然の権利としての)定年後の生活が素晴らしいものであるように願っています)

という感じになります。


定年退職ではなく、転職する人には Ruhestand の代わりに alles Gute und viel Erfolg bei Ihrem neuen Job(新しい職での成功) や viel Glück sowohl privat als auch beruflich(プライベートでも仕事でも幸運を)などと言います。


6)面接後に面接を受けに来た人に、またはプレゼンなどをしてくれた人に言う「お疲れ様でした」

この場合は単純に来てくれたことやプレゼン・講演などに対してお礼を言います。この場合の「お疲れ様でした」には、「ここでお付き合いはおしまいです」というニュアンスがあるらしいと聞いてかなり衝撃を受けたのですが、よくよく考えてみれば、ドイツ語でもお礼だけ言って次の日程などの今後の話が出ない、または「後日ご連絡します」のような抽象的な言い方だけだと確かに「脈なし」「ここでお付き合いはおしまいです」という含みがあることに気が付きました。これは全体の文脈から生じる含みで「お疲れ様でした」自体にあるニュアンスではないと思います。


面接の場合は、

Vielen Dank für das Gespräch!

と言います。これは面接を受けに来た側も面接官に対して言うことができます。日本語ではどちらが言ったかによって「お疲れ様でした」「面接してくださってありがとうございました。」のように非対称的に訳さざるを得ないでしょう。


プレゼンや何かの発表や講演をしてくれた人には、

Vielen Dank für die Präsentation / den Vortrag!

とお礼を言いますが、これだけでは上述の Vielen Dank für Ihre Arbeit と同様にあまり内容を評価してない「とりあえずやってくれてありがとう」のようなニュアンスがあります。なので、「ここでお付き合いはおしまいです」というニュアンスを込めるのであれば、まさに適訳と言えるでしょう。もちろんこれのあとに、Sie war sehr lehrreich などの誉め言葉が続けば話は別ですが。


7)長旅や長い会議の後に参加者に言う「お疲れ様でした」

この場合、相手は特に仕事したわけではないので、お礼を言う対象は相手の忍耐力ということになると思います。なので、

Vielen Dank für Ihre Geduld!

と言うのが相応しいかと思います。

また、一緒に耐えたという共感を表現したいのであれば、

Nun haben wir's geschafft! 

と言うことができます。


8)何かを成し遂げた人に言う「お疲れ様でした」

例えばマラソンを完走した人や試験勉強を頑張ってついに試験に受かった人にその苦労をねぎらう意味で「お疲れ様でした」や「お疲れ!」などと言う場合、ドイツ語では

Sie haben's geschafft! やりましたね

Du hast's geschafft! やったね(お疲れ!)

Sie haben eine tolle Leistung erbracht! 素晴らしい結果を出しましたね

Du hast's gut gemacht! よくやった

Hut ab! すごいですね/すごいね

Applaus! 拍手

Super! / Klasse! / Prima! すごいね

などと言えます。


日本語の使用状況や込められたニュアンスについては私が主催するFacebookのドイツ語グループのメンバーの方のご意見を参考にさせていただきました。


動画版はこちら。




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