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執筆者の写真Mikako Hayashi-Husel

慣用句 wie ein Honigkuchenpferd

今回はちょっとおいしそうな慣用句をご紹介します。


wie ein Honigkuchenpferd 駒形ハチミツケーキのように


駒形ハチミツケーキにはちょっと凝ったものから簡単なものまでさまざまなタイプがあります。下の写真は左が子ども用の馬のおもちゃを象ったもの、右は普通に脚があるものです。



ちょっと食べるには惜しい感じですよね。

さて、こうした「駒形ハチミツケーキのように」何をするかというと、grinsen にやついたり lachen 笑ったり、strahlen 顔を輝かしたりするんです。

右の馬は笑ってる感じがしますが、左の方はそういう感じはしません。これは馬が笑っているというよりも、馬をもらった時の子どもの「わあああ」と満面の笑みを浮かべて喜ぶ様子を表現しているのではないかと思われます。子どもではありませんが、私も思わず「わあ」と喜びそうです(笑)

grinsen / lachen / strahlen のどの動詞でも、「満面の笑顔ですごく喜ぶ」ことを意味します。


実はこの慣用句も別の慣用句とよく混じって使われます。


sich wie ein Schneekönig freuen ミソサザイのように喜ぶ


Schneekönig は字義通りには「雪の王」ですが、Zaunkönig「垣の王」ことミソサザイの別名です。



ミソサザイは鳴禽(めいきん)類にしては珍しく冬の間もドイツにとどまり、明るくピーチクパーチク鳴くことから来た慣用句のようです。確かに嬉しそうな響きがありますよね。

というわけで、この慣用句は「とても喜ぶ」を意味しています。上の駒形ハチミツケーキの慣用句とすごく近い意味なので混じって「sich wie ein Honigkuchenpferd freuen」となってしまうのも理解できますよね(笑)


日本語で言えば、「喧々囂々(けんけんごうごう)」と「侃々諤々(かんかんがくがく)」が混じって「喧々諤々(けんけんがくかく)」と言ってしまうようなものでしょうか。





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