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Bitte を使えば丁寧なのか

英語でもよく please を使えば丁寧だと勘違いしている日本人が居て、「なんで日本人は英語になるとこうも失礼なのか」と顰蹙を買うことがあると話題になりますが、それはドイツ語でも同様です。Bitte がないよりはあった方がいいのは確かですが、それで十分な丁寧さが表現されているのかと言えば、それでは全然足りない状況が相当あります。


例えば売店や喫茶店・レストランなどで客として「Xください」を「X, bitte」と言うのは少なくともドイツ国内では全く問題ありません。オーストリアやスイスでは失礼と見なされるようですが。


でも「~してください」という何らかの行動の依頼の場合は注意が必要です。日本語で考えてみてください。「~してください」と上司や顧客に対して言っていい場面とそうでない場面があると思います。それは「~」の部分がなんであるかに左右されます。

「~」が手間がかからないことで、本人のためである場合、例えば上司が使い慣れないコピー機の前でどのボタンを押すのか迷っているようなとき「このボタンを押してください」とか。

それ以外の場合、特に自分のために相手が手間をかけなければならない場合などは「~してください」では厚かましくありませんか?「ご都合がよろしければ」「お時間がおありでしたら」とか前置きして、「~していただけないでしょうか」とか質問形にしますよね。

この点はドイツ語でも同じなんです。丁寧さイコール文の長さという感じです。


Wenn es Ihnen nicht viel ausmacht, würden Sie vielleicht doch bitte x tun? ご迷惑でなければ、xしてもらえることはできますでしょうか。

Könnten Sie doch bitte möglicherweise demnächst x tun? 今度でよいのですが、可能であれば x していただけますか。

Ich wäre Ihnen sehr verbunden, wenn Sie x tun würden. X していただけると大変ありがたいのですが。

Ich wäre Ihnen sehr dankbar, wenn Sie sich vielleicht Zeit nehmen könnten, für mich x zu tun. (私のために)Xするお時間を可能であれば取っていただけると大変ありがたいのですが。

Wenn Sie mir vielleicht einen Gefallen tun könnten, würde ich Sie gerne bitten, x zu tun. もしお願いを1つ聞いていただけるのであれば、xすることをお願いしたいのですが。

などなど「xする」ことをお願いするための(バカ)丁寧な言い方は枚挙にいとまがありません。

でもこういう長たらしい言い回しを相手をイライラさせないスピードで言えるのはCレベル以上でしょう。


では、AやBレベルの実力で失礼にならないためにはどうすればいいでしょうか。

Bitte tun Sie xという言い方は bitte をつけても命令形であることには変わりがないので絶対に避けてください。

自分がどのような結果を望んでいるのかをまず考え、その単語を言います

例えば「契約の解約」Vertragskündigung: Ich möchte Vertragskündigung. Geht das?

みたいな感じです。

Ich möchte X. Ist das möglich? でもいいです。

こういういい方であれば、相手に自分の希望する内容が迅速に伝わり、かつ質問形で、相手を人称代名詞 Sie で言及していない非人称であるため、受け止める側も一切個人的に取らずに済むので、簡潔かつ失礼ではない便利な言い方です。


動画版はこちら。








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