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ドイツ語の勉強にChat-GPT4.0を活用する

「Chat-GPTがすごい」と話題になっていますが、それがどんなものなのか、どうやって使ったらいいのかよく分からないという方がまだまだ多いと思います。

私自身も試しに使い始めたばかりで、深く理解しているわけではないのですが、ドイツ語(に限りませんが)の勉強に活用できると判断いたしましたので、その活用法を簡単にご紹介します。


Chat-GPTの概要

まず、Chat-GPTとは何なのか簡単にご説明します。以下はChat-GPT自身の回答です。


つい最近、バージョン3.5から4.0に更新されたのですが、これが普通のアップデートではなく、10倍くらいパワーアップしたようです。

処理能力や言語モデルは大幅改善したものの、情報データベースは3.5と変わらず、2021年9月までのものであるため、最新情報には弱いという弱点があります。


最新情報を求めるものでなければ、これまでGoogleなどの検索エンジンであることについて検索し、たくさんのヒット件数のある中でトップの方に挙がっているリンクをクリックして、いちいち内容を検討するという手間が、Chat-GPTを活用することで省けます。

だからGoogleが「コード・レッド」を発令し、同種のチャットボットBardの開発を急いでいるわけです。急ぎ過ぎて、最初のリリースは失敗に終わったようですが。。。


詳しい商品説明は OpenAI のサイトを参照してください(英語のみ)。


そのページにあるリンク「Try ChatGPT」をクリックすると実際のチャットボットに飛びます。とりあえずそこでアカウントを作りましょう。


スタートページはこういう感じです。



英語環境なので戸惑うかと思いますが、言語環境全無視で、下の「Send a message...」という入力欄に何語でも質問を入れられます。

自動言語認識機能で、入力言語が何であるか自動的に認識してくれ、その言語で答えてくれます。


「チャット」という名称から、AIボットが友達のように話してくれるようなイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれません。確かに「こんにちは」のような挨拶を入力すれば、挨拶が返って来ますが、やるだけ不毛だと思います。


Chat-GPTは、基本的にはデータベースであるため、クエリー(質問)の質に応じて、返答が変わってきます。通常のデータベースは、特殊なクエリー言語を入力する必要がありますが、Chat-GPTは自然言語で入力できて、自然言語で回答を得られるところが、技術的に卓越したところです。


とはいえ、あいまいな質問やくだらない質問には、ゴミ回答しか得られません。正確な条件を入力して、範囲を限定するほど、良質の回答が得られます。

例えば、「お勧めのレストランは?」という質問は、あいまい過ぎて答えようがありませんが、これに「明日のディナーに」「家族で」「○○駅付近」などの条件を入れれば、ヒット数がだいぶ絞り込め、その中で営業中で評判の良い家族向けレストランをお勧めすることが可能になります。


Chat-GPTに「足りない情報は質問してください」と入力することで、条件の絞り込みのための質問をChat-GPTにしてもらえるようになります。この意味で、「チャット」というだけの対話が成立すると言えますね。


また、Chat-GPTに「あなたは高校の先生です」とか「小学校4年生の先生です」などという役割を先に与えると、高校生や小学4年生向けの分かりやすい説明が返って来ます。役割を与えなければ、一般向けの説明になりますが、「回答がよく分かりません」といった質問をし返すことで、より分かりやすい説明が返ってくるようになります。

これは強力な家庭教師だと思いませんか?


無料バージョンでも、かなり使えますが、混雑時は回答が遅くなったり、アクセスできなかったりすることがあります。

有料バージョン(月額20ドル)にすれば、そういうこともなく、また処理速度がさらにスピーディーになります。その他の機能もアクティブになるようですが、ユーザーが意識的に使えるような機能ではないので、具体的なことは不明です。


ドイツ語の勉強へのChat-GPT活用法

以上の話で、もうわざわざドイツ語(語学全般)の勉強にChat-GPTをどう生かしたらいいのか説明するまでもないのではないかとも思いますが、具体例を挙げておきます。


質問自体は、私の生徒さん(A1.1)がレッスン中にしたものです。

Ich wohne in Hamburg. と Ich lebe in Hamburg. は何か違いがあるのかという質問です。


これをさらに詳しく説明(やり直し)してもらうと次のようになりました。


念のため、〈ドイツ語の先生〉という役割を与えないまま同じ質問をしてみましたが、ほぼ同じ回答が得られました。



では、Chat-GPT先生はドイツ語作文の添削ができるのでしょうか?

テストで使用した作文は実際に私のところに添削依頼があったもので、ゲーテのB1の模擬試験 Schreibenの解答として書かれたものです。


最初の回答は添削ばかりでなく、地の文もドイツ語になっていました。

添削してもらった側としては、もう少し解説が欲しいところですよね。

というわけで、Chat-GPT先生にもう一度お願いしてみました。


いかがでしょうか。かなりいい感じの解説だと思います。


説明が足りないかなと思われる「gekannt」の修正部分についてさらに突っ込んで聞いてみました。



ちょっと怪しい回答になりました。

もう一度、質問してみました。

誤解を招く表現について謝(誤)ってくれました!

しかし、今度は「過去完了形」が登場。それを指摘すると…

と、謝罪してくれました。


以上のことから、Chat-GPT先生は、現在の段階では、ドイツ語作文の添削はできるものの、添削理由の解説となると、部分的に怪しい解説をすることが判明しました。


日本語で解説するドイツ語の先生は数多く、中には正規のドイツ語教師としての教育を受けたことがない人や、ドイツ語圏での滞在経験が皆無な人もいることを鑑みれば、Chat-GPT先生もそこそこの力を発揮していると言えるのではないでしょうか。


何でも聞けば正確な答えを返してくれるというわけではないので、すべて鵜吞みにしてはいけませんが、最初のとっかかりとしてかなり優秀だと思います。


今後のドイツ語教師としての私の役割は、Chat-GPT先生の修正が合ってるのかどうかや、不明瞭な解説に対する解説していくことにあるのかなと考えています。


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