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Lの発音は本当に大丈夫?

更新日:2021年6月1日

先日YouTubeで偶然ドイツ語で発信されている日本人の方の動画を見つけたので見てみたのですが、その方はドイツ語で発信できるだけの実力があることは分かりましたが、発音、特にLの発音がひどかったのですごくもったいない気がしました。

また、その方は「Krima」とテロップに書いてもいたので、本当にLとRの区別ができていないようですね(正しくは「Klima」です)。文法的な間違いや不自然な言い回しもあるにはありましたが、外国人として許容範囲のレベルでしたので、やはり発音の悪さが際立つ感じでした。

その動画の方ではありませんが、やはりSNSで日本人が書くドイツ語を見ると、時々LをRで書いてしまっているという間違いを見かけます。辞書で調べるということをしないのかしら、と疑問にも思いますが、何年経ってもここだけちゃんとできない日本人が少なくないようです。

そのため、Lの発音練習動画を作ろうかと思っているのですが、なにぶん時間が取れないので、ここではとりあえず以前に作った動画を貼っておきます。Lの発音は7:14のところからです。

Lは日本語の「らりるれろ」の音ではありません!「らりるれろ」は発音の際に舌をはじくため、この特徴をもってRに分類されます。もちろんドイツ語の口蓋垂のRや南ドイツ・オールトリアの巻き舌のRとは違いますが、それでも日本人が「らりるれろ」と言えばかならず「ra ri ru re ro」と認識され、絶対に「la li lu le lo」と認識されることはありません。ローマ字表記の「R」は伊達ではないのです。

たとえ日本人の耳にはドイツ語の「L」の方が口蓋垂のRよりも「らりるれろ」に近いように聞こえたとしても、「舌をはじく」というその一点において違う区分になりますので、ここは感覚で切り抜けようとせず、しっかりと「L」の発音を学んで欲しいものです。


「L」は舌をはじかずに上前歯または歯茎に舌先をつけたままで、息を舌の両脇から吐き出して発音します。

この発音は Land、Leute のような語頭でも、Plan、Pflanze、klein、gefällt のように語中でも、egal、idealのように語末でも変わりません。「明るいL」と呼ばれる音です。


「Lの発音が間違ってても通じる」という方もいるかもしれませんが、それは相手があなたに好意的で、理解しようとする意志があり、あなたの発音のくせを知っているからなんとかなるのであって、相手にそういう手間と苦労をかけていることを自覚すべきかと思います。あなたに好意的でなく、理解しようという意志などない場合は、発音の悪さゆえに「何言ってんのか分からない変な外人」と見なされて無視されるということも起こるでしょうし、よくても「Wie bitte?」と顔をしかめられることもあると思います。激しい議論の場などではまず無視されると思って間違いないでしょう。「発音が悪いから聞く価値がない」と決めつけられてしまうのです。

つまり「通じるかどうか」は相手の好意に完全に依存しているわけです。

いくら文法的に正しい文を言ったとしても発音が悪ければ相手には伝わりにくいです。

全体的に語学能力のレベルが低ければ、発音の悪さが際立つことはありませんが(どこもかしこも悪いので)、レベルが上がるほど発音の悪さが残っていればそれが目立つようになります。せっかくそこまでレベルアップしたのであれば、もったいないことだと思います。

あなたはLの発音、本当に大丈夫ですか?







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